子供の教育・学習

中学受験は必要か?迷った時に役立った本

勉強はできるに越したことはないし、子供の選択肢を増やしてあげたいと思うのはどの親も同じ気持ちではないでしょうか?

しかし誘惑が多いこの時代に自然に勉強に意識を向けることは難しいと感じます。

両親共に私立中学への受験に意欲的ではありませんでしたが、長女は意欲的に日能研に通塾し、最後まであきらめずに難関校を受験しました。そしてご縁をいただいた学校もありましが、最終的にはよく話し合いをし、本人が公立中学校に進学を決めました。

進学後も、第一希望にご縁を頂けなかったかたといって妥協せず、本当に公立校を選択してよかったと言って、地元公立校で部活と勉学両方を満喫しています。

そんな経験を経て感じた、中学受験に迷う方への参考になればと思います。

中学受験のメリット・デメリット

メリット

  • 中学に進学した時に学習習慣や自分の勉強スタイルがある程度できているので、自走できる。
  • 基礎となる小学校の勉強は余裕でできる。
  • 自分は勉強が得意だと思える。
  • 通塾の場合は忙しいので、テレビやデジタルツールへ依存することが減る。
  • 義務教育では扱わないような知識や考え方、教養になる内容を扱う。
  • 公式を使わず問題を解くため、思考力が鍛えられる。
  • 良質な文章にたくさん触れることができ、活字への抵抗もなくなる。

デメリット

  • 通塾費用がかかる。
  • 6年生は家族での旅行や経験体験をする機会が減る。
  • 親の送迎や弁当作りが大変。
  • ストレスや思春期と重なり、メンタルが乱れることが多い。
  • 子どもの成績に心乱れることもあり、親もストレスがたまる。
  • 優秀な子が多い環境なので、できていることより、できないことが目につく。

中学受験に迷った時に役立った本

本当に中学受験をした方がよいか、やめた方がよいかと迷う時期があると思います。

しかし、正解はないのが事実。そんな時に自分の指針となる考えの整理ができた本をご紹介します。

中学受験は挑戦したほうが100倍子どものためになる|田中純

受験勉強のプロセスの中でうまくいかない、思い通りにならない、自分がコントロールできない、そんな失敗や壁にどうやって立ち向かうか試行錯誤する経験が一生ものの力になります。

中学受験を通して、立ち直る力、やり抜く力、一生ものの学ぶ力、自らを律する力を育むことができると思いました。


受験必要論|林修

社会に出てからも「答え」のないような問題まで解いて、物事を「解決」し「創造」していかなければなりません。自分がわかるための方法を考えることが大事で、そこに至るまでのわからない時間が大切です。受験勉強は必ず難問にぶち当たる、そこで必死に考える時間や体験が「考える力」を高めていきます

このような受験勉強の過程が経験できることをメリットとしてとらえることで、子供への過度な期待が減り、親の心も落ち着くきっかけになりました。


中学受験 親のかかわり方大全|松島伸浩

準備期、4年生、5年生、6年生、中学進学という段階ごとに訪れる悩みやその時期のポイントを細かく具体的に記載している本は少ないと思います。中学受験は親のかかわりがなしでは難しいのが厄介なところ。そんな時に、指針となるアドバイスをいただいた本です。


中学受験 小6になってグンと伸びる子、ガクンと落ちる子 6年生で必ず成績の上がる学び方 7つのルール【完全版】| akira

現場での経験豊富な著者に、きれいごとではなく、はっきりとした内容で中学受験の具体的なアドバイスをいただけます。

日能研や大手塾に通塾している方には特に役立つ内容です。


中学受験生に伝えたい 勉強よりも大切な100の言葉|「二月の勝者」×おおたとしまさ

二月の勝者はドラマがおすすめです。こちらは二月の勝者の名言集をまとめた内容なので、親がピンポイントで読むのに適しています。漫画は子供が何度も読み返しているほど面白いようで、中学生になっても休憩中に手にしています。それくらい思い出となるお話なようです。様々な子供や家庭のパターンに基づいた内容なので、どの家庭も同じような悩みがあるんだなぁと思えるストーリー。ドラマは家族で観ていましたが、共感ポイントばかりでとにかく笑えます!

二月の勝者 -絶対合格の教室- コミック 1-17巻セット|高瀬志帆


最後に

通塾中はどうしても費用対効果を考えてしまい、親としてはこれだけ払っているのだから宿題などをやらないならやめてほしい。課金ゲームに参戦してしまったのではないか。

贅沢な勉強環境が与えられることで逆に勉強に対して受け身になってしまうのではないか?

などと頭をよぎることもありました。

中学受験に合格してもしなくても、子供は発達していくものです。どうせなら難問を解きながら進んだ方が人生としては味わい深いものになるはずです。

親として中学受験に何を求めているのか、何をゴールにするのかを明確にすると気持ちが楽になりました。

中学受験はまだ通過点、人生一生勉強し続けて自分の人生を楽しんで欲しいという気持ちがあったので、周りの環境に流されず、長い目でみて子供の気質と合う学校選択が大事だと実感しました。

親の固定概念で決めずに、実際の学校を全て見学して選択肢を提示することは親にもできます。その上で志望校は本人に決断させること。ボーダーラインは受験前に話し合って決めておくこと。それによってどんな結果になっても本人は納得できて、受験が失敗体験にならなかったと思います。

親のストレスを回避するには、受験に対して、「結果」より「経験」を重視した目標を設定すること。

やらせなくちゃと支配するのではなく、親としてどういう影響を与えられるだろうかと考える視点をもつこと。

親としてここまでの境地に達するには試行錯誤の連続でしたが、親子共にやってよかったと思えた中学受験でした。

これから中学受験を検討している方も、しない選択をした方にもお役に立てると嬉しいです。